Nichiren Shoshu

Myoshinji Temple

御法主日如上人猊下お言葉

一月度 広布唱題会の砌

 

平成二十四年一月一日
於 総本山客殿


皆様、新年あけましておめでとうございます。

宗旨建立七百六十年の新春を迎え、御隠尊日顕上人猊下には、御機嫌麗しく新年をお迎えのことと慶賀に存じ上げます。

また、宗内僧俗の皆様には、すがすがしく「実行前進の年」の新年を迎え、決意も新たに、いよいよの精進・御奉公をお誓いのことと存じます。

総本山におきましては、本年も恒例により、一月中、本日は元旦でもあり、広布唱題会にも当たりましたので午前九時から行いましたが、原則的には午前八時より一時間の唱題行を執り行いますので、各位にはこぞって御参加くださるようお願いいたします。

昨年、宗門は僧俗一致・異体同心の団結と、身軽法重・死身弘法の活躍により、全国で五百七十七の支部が折伏誓願を達成いたしました(のちに五百七十八支部と訂正)。

これは国内全支部の九八・八〇%、約九九%に当たり、一昨年よりも大幅な増加であり、残念ながら全布教区・全支部達成には至りませんでしたが、しかし、全国の達成数を総計すれば誓願数を上回っており、大きな勝利であります。これもひとえに、全国的に法華講の折伏活動が活発化され、大きく変化をしている証拠であります。

また特筆すべきことは、東北地方の大多数の支部が、見事、折伏誓願を達成されたことであります。

予想をはるかに超え、国内観測史上最大と言われる大津波により、壊滅的な打撃を受け、多くの犠牲者を出し、未曽有の災害をもたらした東日本大震災、また、それに伴う福島第一原発の放射能汚染問題など、幾多の障害と困難と悲しみを乗り越え、誓願を達成されたのも、東北地方の方々の粘り強い強盛な信心と、目の当たりに大災害に遭遇をして、かねて大聖人様が『安国論奥書』において、「未来も亦然るべきか」(御書四二〇)

と仰せあそばされた御金言の御正意を拝し、なお一層の信心を奮い起こし、災難にくじけることなく、強盛な一念に燃えて折伏に立ち上がった結果によるものと、心から敬意を表するものであります。

東北地方の一日も早い復興と、皆様方の御健勝を心から願うものであります。

一方、海外においては、スペイン・フィリピン・パナマ・台湾・韓国・シンガポール・マレーシア・アメリカニューヨーク・同じくロサンゼルス・香港・カナダバンクーバー・ガーナ・アルゼンチン等、寺院あるいは布教所のある地域をはじめ、寺院・布教所がいまだ建立されていないメキシコ・デンマーク・セルビア・タイ・イギリス・トーゴ・ベナン・コンゴ・ペルー・チリ等の多くの国々でも誓願を達成しております。

総本山から遠く離れた所でも、このように世界各国で大聖人様の御正意を体し、全世界の平和とすべての人々の幸せを願って真剣に折伏を行じ、活動されていることに心からの敬意と声援を送るものであります。

このように、昨年は国内外ともに、折伏の気運が大いに高まり、二十七年・三十三年へ向けて大きく前進することができました。

これはひとえに、国内外の法華講の方々が、来たるべき平成二十七年・三十三年の目標達成が一天四海本因妙広宣流布にとっていかに重要な通過点であるかを認識され、あらゆる障魔を乗り越え、勇猛果敢に折伏を行じてきた結果であり、いわば努力と団結の結晶であります。このことは、やがて必ずや二十七年・三十三年ならびに広宣流布の戦いにとって大きな力となるものと思います。

どうぞ、皆様にはこれからもなお一層の信心に励まれ、誓願達成・広布達成へ向けていよいよの御精進を心から願います。

なおまた、昨年暮れには、全国の法華講の方々から、『立正安国論』正義顕揚七百五十年の記念事業の遂行に当たり、特別御供養をいただき、まことに有り難うございました。いただいた御供養は、御影堂の大改修工事ならびに関連事業に有効に利用させていただきたいと思います。ここに改めて厚く御礼を申し上げるものであります。まことに有り難うございました。

さて、本年は「実行前進の年」であります。

実行前進とは、折伏を実行し、折伏をもって遠くは一天四海本因妙広宣流布達成、近くは来たるべき平成二十七年・三十三年の目標達成へ向かって僧俗一致・異体同心して前進することであります。

大聖人様は『立正安国論』に、

「広く衆経を披きたるに専ら謗法を重んず。悲しいかな、皆正法の門を出でて深く邪法の獄に入る。愚かなるかな各悪教の綱に懸かりて鎮に謗教の網に纏はる。此の朦霧の迷ひ彼の盛焔の底に沈む。豈愁へざらんや、豈苦しまざらんや。汝早く信仰の寸心を改めて速やかに実乗の一善に帰せよ。然れば則ち三界は皆仏国なり、仏国其れ衰へんや。十方は悉く宝土なり、宝土何ぞ壊れんや。国に衰微無く土に破壊無くんば身は是安全にして、心は是禅定ならん。此の詞此の言信ずべく崇むべし」 (同二五〇)

と仰せられ、また、

「早く天下の静謐を思はゞ須く国中の謗法を断つべし」(同二四七)

と仰せられています。

今日の如き、人心の乱れとたび重なる国土の災難を防ぎ、真の世界平和と仏国土を実現するためには、世の中の人々に、邪義邪宗の謗法が国土、人心を破壊する根本原因であることを教え、誤った信仰を捨てさせ、「実乗の一善」すなわち御本仏日蓮大聖人の出世の御本懐たる、本門戒壇の大御本尊に帰依することが最善の道であることを伝えていかなければなりません。その具体的実践の方途が、すなわち折伏であります。

故に『聖愚問答抄』には、

「邪正肩を並べ大小先を争はん時は、万事を閣いて謗法を責むべし、是折伏の修行なり」(同四〇二)

と仰せになり、また『曽谷殿御返事』には

「謗法を責めずして成仏を願はゞ、火の中に水を求め、水の中に火を尋ぬるが如くなるべし。はかなしはかなし」(同一〇四〇)

と御教示あそばされています。

世間には、池田創価学会をはじめ様々な邪宗教がはびこっており、その邪義邪宗に惑わされた人達が大勢おります。このような人達に対して、謗法は不幸の根源であることを説き、その謗法を責め、謗法を破折することが、幸せな境界を構築し、平和な仏国土を実現するためには絶対、必要なのであります。

大聖人は『曽谷殿御返事』に、

「涅槃経に云はく『若し善比丘あって法を壊る者を見て、置いて呵責し駈遣し挙処せずんば、当に知るべし、是の人は仏法の中の怨なり。若し能く駈遣し呵責し挙処せば、是我が弟子、真の声聞なり』云云。此の文の中に見壊法者の見と、置不呵責の置とを、能く能く心腑に染むべきなり。法華経の敵を見ながら置いてせめずんば、師檀ともに無間地獄は疑ひなかるべし。南岳大師の云はく『諸の悪人と倶に地獄に堕ちん』云云」(同一〇三九)

と仰せられています。

我々本宗僧俗は、この御金言を厳しく受け止め、邪義邪宗こそが人々を不幸にし、国土世間を危うくする元凶であると断じて、一切の謗法を破折し、折伏をしていくことが、今、最も大切なのであります。

今、宗門は、来たるべき平成二十七年・三十三年へ向かって、僧俗一致・異体同心して前進をしております。

平成二十七年・三十三年の目標を達成するためには、折伏以外にはありません。つまり、折伏こそ、確固たる広宣流布の礎を築くための絶対不可欠な要件だからであります。

このことは皆様も重々御承知のことと存じますが、それが単なる願望であっては、目標は達成できません。目標を達成するためには、まさしく折伏をもって「実行前進」することこそ肝要であります。

その「実行前進」するためには、一人ひとりが、まずしっかりとお題目をあげていくことが大事であります。唱題は、三大秘法のなかの本門の題目の実践であります。この唱題こそが仏道修行の根本であり、誓願達成の源泉であり、成仏のための大事な行であります。

大聖人様は『三大秘法抄』に、

「末法に入って今日蓮が唱ふる所の題目は前代に異なり、自行化他に亘りて南無妙法蓮華経なり」(同一五九四)

と仰せになられ、この本門の題目には自行と化他の両義が具わることを御教示あそばされています。

申すまでもなく、自行の題目とは唱題行であります。化他の題目とは、すなわち折伏行であります。唱題と折伏は一体のものであり、唱題こそが折伏のあらゆる活動の源泉となるのであります。

折伏に当たって、何ものにも恐れない不動の信念と強い確信に立ち、あらゆる障魔を打ち払うためには、勤行・唱題をしっかりと行うことが肝要であります。

折伏は、あふれんばかりの唱題の功徳と歓喜をもって打って出ることが、最も大事だからであります。

大聖人は『祈祷抄』に、

「大地はさゝばはづるゝとも、虚空をつなぐ者はありとも、潮のみちひぬ事はありとも、日は西より出づるとも、法華経の行者の祈りのかなはぬ事はあるべからず」     (同六三〇)

と仰せであります。

御本尊に祈り、広布に生きる使命を感じ、世のため、人のため、身軽法重・死身弘法の信念に燃え、強い確信をもって折伏を行ずる時は、必ず相手の心を動かすのであります。

どうぞ、皆様には本年「実行前進の年」を悔いなく戦いきり、必ずや本年度の折伏誓願を全支部が達成されますよう心からお願いを申し上げ、本日の挨拶とさせていただきます。

以上